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INTERVIEW #2

エンジニア座談会

ビジネスと技術のコラボレーション
飽くなき製品力強化を目指して

海老澤佑紀

海老澤 佑紀
東京工業大学大学院 生命理工学研究科 生体システム専攻修了後、2014年に新卒で入社。工業用品等の大手販売事業者向け、One to OneマーケティングのためのDMPシステム構築プロジェクトにリーダーとしてアサインされる。顧客フロントはもちろんのこと、チームを率いて要件定義、設計、開発~導入まで行う。現在は、自社製品「inspirX」バージョンアップに伴うデータ移行を担当し、移行計画から移行ツール開発まで多岐にわたって活躍する。

谷田真孝

谷田 真孝
マーケティングソリューション部 ゼネラルマネジャー。2012年中途で入社。EC/コンタクトセンターシステム導入プロジェクト、プライベートDMP(データマネジメントプラットフォーム)システム導入プロジェクト等に従事。その後、現職に就任し、蓄積された顧客情報を活用するための基盤構築等、新規マーケティングソリューションの企画開発を担当。

松波健司

松波 健司
京都大学大学院 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻修了後、2014年に新卒で入社。各種業界(鉄道、医療機器販売、保険、小売り企業等)向け、「inspirX」導入・カスタマイズ開発プロジェクト、エンハンス対応プロジェクトに従事。その後、入社3年目でinspirX企画・開発メンバーとして抜擢される。

テクノロジー関連部門3名に当社の自社開発製品「inspriX(インスピーリ)」の現状と今後の方向性について語ってもらいました。

― それではまず、インスピーリとはどんな製品なのか教えてください。


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谷田 インスピーリとは、コンタクトセンター等の顧客接点業務を支援するCRMソフトウェアです。

CRMとは?
Customer Relationship Managementの略で、顧客の属性やコンタクト履歴を記録・管理し、それぞれの顧客に応じたきめ細かい対応を行うことで長期的で良好な関係を築き、顧客満足度を向上させる取り組み。また、そのために利用される情報システム。

インスピーリは、弊社のコールセンター業務の中で、顧客からの問合せ内容を履歴としてためていくためのアプリケーションとして誕生しました。コールセンターには日々顧客から大量のお問合せが来ます。現場のオペレーターは、電話を受けながらという一種不便な状況で、顧客や製品・サービスに関する情報を画面で検索し、即座に応対する必要がありました。近年では、従来のコールセンターがコンタクトセンターとして、電話だけではなくメール、ウェブ、FAX、SMS等、多数の接触手段に対応することが求められる、いわゆるオムニチャネル化が進んでいます。さらには問合せ内容自体も非常に複雑化しているため、現場のオペレーター業務は高度化しています。その中でも、顧客満足度を高めながら効率的に業務を行えるように、インスピーリは設計されています。

松波 インスピーリは、初版のリリースから何度も改良を重ね、現在はバージョン5まできています。当初はコンタクトセンターでの導入がほとんどでしたが、今では営業支援ツール等、使用シーンが多岐にわたります。例えば、ある小売企業が商品の宅配サービスを開始したのですが、宅配する際に、タブレット端末でお客さま一人ひとりの情報を見ることができる等、たくさんのお客さんに対して個別のコミュニケーションがとれるようになりました。そのバックの顧客管理システムとしてインスピーリが導入されていたりします。
クライアント企業への導入時には、業務や要望に合わせてインスピーリをカスタマイズする場合もあります。クライアントの業種ごと、あるいは個別企業ごとの業務に最適化させる、いわゆるFit & Gapの工程です。このようなケースにもインスピーリは対応しており、一箇所の文言修正から大規模な機能の追加まで、幅広いカスタマイズに対応できる設計になっています。つまりインスピーリは、「CRM領域のシステムを構築するためのベースとなるアプリケーション」といったところでしょうか。

谷田 最近では、コンタクトセンターによせられる顧客の声をマーケティングなどに活用していこうというプロフィットセンター化の流れもあり、顧客管理システムとして、購買情報等のあらゆるマーケティングデータを統合していこうという取組みも始まっています。


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海老澤 谷田さんの言葉に付け足して言うなら、「CRM(顧客接点マーケティング)」という概念がまだそれほど浸透していなかった時代には、コンタクトセンターはアフターケアに特化したサービスとして、効率や質を追求してきました。しかし近年、CRMの浸透とともにコンタクトセンターで蓄積された顧客の生の声をAIや機械学習の技術を活かして、商品開発などマーケティングに活かしていこうという考えにシフトしてきました。インスピーリはそういった観点でも活用でき、CRMの領域では相当の業界問わず300社近くのクライアント企業にご利用いただいています。

― ではインスピーリがCRM領域で優れている点はなんでしょうか?

海老澤 とにかくユーザーに使いやすいように設計している点です。CRM領域では米国などの外来製品が主流ですが、画面のデザインと使いやすさの点では一線を画しているという自負があります。コンタクトセンターを受託運営する事業部が社内にあるので、画面設計一つとっても、実際に業務を行う現場を観察し、ユーザーの動きを基に組み立てています。


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谷田 他には、インスピーリは製品のバリューで売れているだけではなくて、デリバリーする人や長期にわたって保守する人がいて初めて選んでもらっているのだと思います。インスピーリに比べて安いクラウド製品は山とありますし、インスピーリ自体手軽に手を出せるものではないですが、それでも選んでいただけるのは、製品だけでなくクライアントに寄り添い続ける「人」も含めて評価いただいているからではないでしょうか。「人なくしてインスピーリなし」です。

松波 普段からインスピーリのソースコードを目にしている身からすると、技術的に言えばインスピーリにはさらに進化していく余地がまだまだあります。

― その技術的進化を担当しているのが松波さんということでしょうか。


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松波 はい、そうですね。昨今、ビジネス面からの要求は高度化・多様化の一途を辿っています。製品としてそれらの要求に応えていくために、最新の業界トレンドや技術動向をキャッチアップし、製品強化につながるものは、製品企画に反映したり、実際に取り入れたりしていきます。新技術の導入により、今までにない新たな価値を提供できるようになるからです。
一方、ビジネスのスピードも年々加速しており、製品のバージョンアップやデリバリーもそのスピードに付いていくことが求められています。デリバリーや保守を担当して強く実感したことですが、製品の拡張性・保守性は、デリバリー時のカスタマイズ開発工数、すなわち提供スピードにダイレクトに響きます。これは製品自体のバージョンアップでも同じことが言えます。すなわち、製品の進化を妨げないためには、開発を効率化するような機能の拡充、要素技術のバージョンアップや刷新の検討、そして何よりコードベース自体の弛まぬ改善、整備、品質向上の実践が必要不可欠です。
もちろん、製品の価値を最大限に高めるには、技術側の視点だけでは片手落ちで、ビジネス側の視点も必要です。製品企画・開発に際し、コンサルタントと議論しながらCRMの今後のトレンドを考えたり、デリバリー担当者やアウトソーシングの現場から実際にシステムを使って業務を行うユーザーの声を捉えたりなど、ビジネス側の視点を積極的に取り入れる取り組みが始まっています。コンサルティング、テクノロジー、アウトソーシングを一社で一気通貫でサービス提供するからこそ出来ることかなと思います。結果として、完成した製品の機能説明をする上で説得力も高くなりますし、実際のROIも高い製品です。

谷田 インスピーリは、数年に1度のメジャーバージョンアップ、年に数度のマイナーバージョンアップを重ねて、常に進化しています。ビジネス面でも技術面でも、これら製品力の向上に意欲をもって取り組んでくれる仲間が入ってきてくれるとうれしいですね。


― インスピーリやテクノロジー関連部門の今後の可能性について、何か考えていることはありますか。

松波 新技術という点では、やはりAIや機械学習でしょうか。インスピーリに蓄積したデータや外部システムから連携されたデータを活用して、最適な回答をサジェストしてくれる機能や、単純な問合せであれば自動応答で完結するようにできるのではないか、といったアイデアを検討しています。
製品の品質向上という点では、SPA(シンプルページアプリケーション)やCSSプリプロセッサ、HTML5、WebAPIといったモダンWeb技術を取り入れることによるフロントエンド(画面や操作性)の改良、依存関係・構成管理ツールの導入や機能のモジュール化・プラグイン化による保守性・拡張性の向上、自動テストの範囲拡大、DDD(ドメイン駆動設計)やScrumの導入、などの声が開発現場からは挙がっています。箇条書き的な紹介で申し訳ないですが、このあたりの知見も深めていきたいと考えています。


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谷田 インスピーリに蓄積したデータの活用を多方面に推進していく予定です。具体的には、溜まったデータを可視化して分析評価ができるようにするとか、可視化されたデータを用いたアウトバウンド業務(顧客へのプッシュ型セールス)の基盤づくりをするといったようなことを考えています。また、今後のクライアント企業のビジネスニーズを見極めて、世の中にあるいろいろな技術を使って、インスピーリ以外の新たなソリューションを作ることにもテクノロジー関連部門の大きなミッションとなっています。

― 若手のお二人にお聞きします。自社全体のよいところを教えてください。

海老澤 クライアント企業が抱えている課題に対して、上流のコンサルティングから現場の業務遂行までをワンストップで請け負い、解決できるのが当社の強みです。蓄積したデータをこのように活用しましょうとコンサルタントが提案して、製品づくりやマーケティングに活かしていくこともあれば、それらのデータをコンタクトセンターのオペレーションの効率化や品質改善に活用して、アウトソーシング業務を受注することもあります。コンサルティング、テクノロジー、アウトソーシングの3つのコアスキルがそろっているからこそ、ナレッジを最大限に活かすことができ、クライアント企業にとっても大きなメリットとなります。


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松波 僕が最終的にこの会社に決めたのもそこでした。つまり3つが連携できているのがいいなと思ったからです。システム開発について、いわゆる「上流と下流の分断」が、プロジェクト失敗を引き起こす、とたびたび指摘されます。すなわち、いわゆる上流工程――要件定義や基本設計の担当と、下流工程――実際の開発作業の担当が、別会社や、一社内でも別組織に分断される。そして、互いの理解やコミュニケーションが不足したために、例えば上流において達成困難なスケジュールや実現困難な設計が作成されたり、下流においてユーザーの意図や業務を理解しないままの開発が行われたりする。その結果、システムが完成しない、完成してもユーザーが求めていたものとはかけ離れたものになってしまう、という問題です。製品開発についても、「ユーザー不在の開発」といいますか、ユーザーが求めている改善内容とのズレとか、あるいはユーザー側からのフィードバックが開発側まで届かない、届いても製品に反映されるまでが遅い、といった話をよく耳にします。
このような課題を解決する上で、3つのコアスキルが継ぎ目なく一体となることを目指しているバーチャレクスに魅力を感じました。何のためにITシステムを導入するのか、そのシステムはどうあるべきかを考え、自分で手を動かして開発する。そして導入した結果どうなったのか、また使い心地や不満点、改善要望について、実際に業務で使用しているユーザーからのフィードバックを得られ、製品開発や次のシステム開発に活かすことができる。フェーズで分断されることのない関わりによって、精度の高い提案や改善のサイクルの高速化が狙え、お客様により良い価値を提供できるわけです。やはり開発側としても、何をつくるべきかをユーザーと一緒に考えたいし、つくったものに対するユーザーの反応も知りたいじゃないですか。
僕は今期から製品企画・開発を担当することになったのですが、これまでに得てきた現場(ユーザー)の声やクライアントの意見、業務の中で体得した知見や最新の技術動向も、製品企画・開発に活かしていきたいです。

― 最後に、みなさんがどんな人と働きたいと考えているか教えてください。


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海老澤 自分の仕事の範囲を超えてもよいから、クライアントの課題解決に当事者意識をもって取り組める方と一緒にチームを組んで働きたいです。一つのPJでは約3~5人の体制でクライアントの課題ヒアリング、要件定義、システム設計~導入まで行っていきます。自分は1年目だから、ここまでの仕事でよいや、等制限を設けないでいただきたいです。もったいない、といいますか……大企業のように数百人の体制でPJを推進することはあまりありません。だからこそ、クライアントの顔が見えるし、自分の構築したシステムが使われる現場も見ることが出来ます。やりがいを直で感じられるシーンがたくさんあるので、そういった環境を楽しみながら、当事者意識をもってクライアントの課題解決に前のめりになって取り組んでいける人と一緒に働きたいですね。

松波 端的に述べると、「積極的に意見を言ってくれる人」ですね。僕はどちらかというとシャイな性格なのですが、新入社員であってもここ直した方がいいんじゃないかなとか、こうした方がもっといいんじゃないかといったことを率直に言ってくれる人がいたら、とてもやりやすいです。技術的なことを深く議論するのがとても好きなので、一緒に語り合いたいなと思います。
この会社は、フラットな組織といいますか、Think Straight. Talk Straight.というカルチャーがあり、よりよい製品をつくるために、堅苦しい上下関係や不要な気遣い、根回しといったものはありません。偉い人がいったから従う、、等、「誰が言ったか」ではなく「何を言ったか」ということが重要なので、立場関係なく技術について語れる人と働きたいなと思います。


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谷田 僕も松波くんと同じで、はっきり言ってくれる人とは働きやすいですね。間違っていてもいいから、まずは自分の考えを素直にぶつけてほしいなと思います。それとは別に、どんなことにも「好奇心を持っている人」を挙げたいと思います。エンジニアの職務範囲はかなり広いし、さっきも言いましたがIT技術もシステムも人次第です。自分が持った仕事にどれだけ好奇心が持てるか、クライアントの課題解決にいかに前のめりに当事者意識を持って取り組めるか、ということが非常に重要です。それに、単純に仕事に関係することだけじゃなくて、プラスその周辺のことや世間的なトレンドに対しても好奇心を持ってアプローチできると、成長も早いし一緒に楽しく仕事ができると思います。